その1 | 「……根岸の里の侘び住まい」(附:「毒舌」とは?) | 1月15日版 |
その2 | 『目クソ、鼻クソを嗤う』(その2) | 2月14日版 |
その3 | ドロボー天国、何とかならんかねェ | 3月24日版 |
その4 | この一票の軽さ……参院選開票速報に想う | 7月14日版 |
その5 | 要は感性の問題(1)……知事と議員(大阪府)の場合 | 10月23日版 |
【1】 2004年 1月15日号 |
【2】 2004年 2月14日号 |
![]() 品の悪い譬えがタイトルで恐縮だが、「これは例の福田長官の……」と言えば、賢明なる諸氏は「ハハン、あれか」と察してくださるだろう。左様、あの野党議員の「学歴詐称事件」での官房長官の『ウソつきはドロボーのはじまり』発言に対してである。長屋の八ツァン、熊さんなら『テヤンデェ。大ェ概ェにしろ。全体ェお前ェの方にそんなこと言えたギリかよ』と切って捨てるだろう。政府、官僚、それに与党議員たちが、これまでどんなにウソを吐きまくって来たか考えてみるがいい。とこうするうちに「小泉首相の英国留学は単位ゼロ」などと週刊誌が書き立てているから全く笑える。 ついでに言わせて貰うと、大体官房長官の「記者会見」での、相手を小バカにしたような、あの鼻の先でフンというような話し方は、何とも胸クソ悪くなる。そもそも一体誰に向かって何の為に話しているのか全然判っていないンじゃないか。 目の前にたむろする記者の耳は国民の耳の代理(代表とは敢えて言わぬ)であり、テレビカメラは目の役目を務めているので、決して顔馴染みの取り巻きと雑談しているのでは無い筈だ。にも拘らず、彼のものの言い方・態度は、どうにも政府を代表して国民に真摯に語りかけようとしているとは思えない。たまに出る質問に対する答え方も、思わず「もっと真面目にやれ!」とテレビに向かってヤジを飛ばしたくなるほどだ。 片や記者団の方も、相手がたじろぐ位の厳しい質問が出来ないのだろうか。国民の代わりになって、疑問をとことん晴らす、という気概を持って欲しいものだ。 文句ついでにもう一つ。防衛庁長官も話し方を研究して欲しい。あの、ほんの口先だけでものを言っているような語り口は、その重大な内容にも拘らず相手に対して全然説得力が無い、と言うことを考えたことはないのだろうか。何事にせよ自分の意志をより良く相手に浸透させようと思えば、いい意味での「演出」も不可欠である筈だ。 言葉を以て相手に対することが必須の立場であれば、より理解を得られ、説得力持つべく、発声法から研究するのがプロというものだろうと思う。 それに、施政方針演説をはじめ、よろづ原稿の読みっこの国会が象徴的だが、日本の政治家諸君は、よしんば人の書いた文章であるにせよそれが自分に与えられたセリフであれば「暗譜」する気はないのか? 失礼ながら、いくら髪の毛を黒く染めてみたところで、自ずから表れる年齢とのアンバランスさに失笑を買うのみで、なんのプラスにもならない。その人の人格は、自然に滲み出るものなのだ。姿に接し、声を聞いただけで「ああ、この人には安心してこの国を任せられる」と思える様な「人物」になるべく、(選挙資金や票集めに奔走するのもまあ結構だが)本来の責務である自らを磨く研鑽を怠るべきでは無い、と、一つ自覚して貰いたい。 ※同名タイトル(その1)は2002年1月に掲載された。 |
【3】 2004年 3月24日号 |
【4】 2004年 7月14日号 |
【5】 2004年10月23日号 |