エヴァ・ポブウォツカ ピアノ・リサイタル 《クリスタルカットされたショパン》 Ewa POBLOCKA plays CHOPIN |
確かな技巧と知的なアプローチ、 類い稀な感性の輝きで聴く者を魎了するピアノの詩人。 名実ともに世界の第一線で活躍する、 現代ポーランドの傑出したピアニスト。 ユニークな構成で、煌めくショパンを演出します! |
《ルンデの会11月例会》
2004年11月25日(木)19:00(開場 18:30) スタジオ・ルンデ(名古屋市中区丸の内 2-16-7) 【ショパン・プログラム】 ノクターン 第11番 ト短調 Op.37-1 バラード 第1番 ト短調 Op.23 マズルカ 第14番 ト短調 Op.24-1 マズルカ 第15番 ハ長調 Op.24-2 マズルカ 第16番 変イ長調 Op.24-3 マズルカ 第17番 変ロ短調 Op.24-4 ノクターン 第7番 嬰ハ短調 Op.27-1 バラード 第2番 へ長調 Op.38 ノクターン 第2番 変ホ長調 Op.9-2 バラード 第3番 変イ長調 Op.47 ワルツ 第12番 ヘ短調 Op.70-2 ワルツ 第6番 変ニ長調 Op.64-1「子犬のワルツ」 ワルツ 第7番 嬰ハ短調 Op.64-2 ワルツ 第4番 へ長調 Op.34-3「華麗なるワルツ」 ワルツ 第9番 変イ長調 Op.69-1「告別」 ノクターン 第15番 へ短調 Op.55-1 バラード 第4番 へ短調 Op.52 【参加会費】一般 5,000、ペア 9,000、学生 2,000 一部座席予約可(160席中約50席) 【予約、お問合わせ】スタジオ・ルンデ TEL:052−203−4188 ※このコンサートの聴衆の反応を紹介します |
プロフィール |
タチアナ・ニコライエワ、マルタ・アルゲリッチ等に師事。ヴィオッティ国際コンクール、ボルドー国際コンクール優勝、ショパン・コンクール入賞など数々の受賞に輝く現在のポーランドを代表する傑出したピアニスト。ヨーロッパ全域、北米南米、アジア各国、オーストラリアなど世界中からの招聰が殺到しており、ロンドンのウィグモア・ホール、バービカン・センター、ウィーンの楽友協会、ニューヨークのリンカーン・センター、トロントのグレン・グールド・スタジオ、ミュンヘンのヘラクレス・ホール、ハンブルクのムジークハレ、マドリッドの国立音楽堂など世界各地の主要音楽ホールに出演。また、ワルシャワの主要オーケストラのほぽ全て、ロンドン響、イギリス室内管、バイエルン放響等々、世界各国の一流オーケストラと共演している。日本国内では、日本フィル、読売日響、オーケストラ・アンサンブル金沢にソリストとして招かれている。
ポーランド国内レーベルはもちろん、ドイツ・グラモフォン、ポニー・キャニオン(ショパン:夜想曲全集はレコード芸術誌で特選)、ビクター(ビクター盤10枚のうちレコード芸術誌で4枚が特選、3枚が準特選)などから多数のCDをリリースし数々の栄冠に輝いている。作曲家ルトスワフスキ自身の指揮によるピアノ協奏曲(月間誌「スタジオ」で”96年度の録音”に選出)、作曲家自身の指揮によるパヌフニク作品や作曲委嘱によるシマンスキ等の現代作曲家達のピアノ協奏曲、フィールドのノクターン全曲の世界初録音(ジョン・フィールド・メダルを授与)等、重要な録音も多い。レパートリーはバッハから現代まで実に幅広く、そのいずれも高い評価を得ている。 |
コンサート評/CD評より |
【音楽現代/99年12月】ポブウォツカの演奏は筋金入りで、確信にみち、しかも弾く喜ぴが率直に伝わってくる。特にポロネーズなどの歌い方に清潔なリリシズムがあり、知性とほどよい造型バランスももった適切な表現が見事だった。
【音楽の友/99年12月】最大の発見は、彼女のショパンにはポーランドのピアニストにしばしぱ認められる粘液質的な情の深さは希薄であり、それが抵抗なくその演奏に身を委ねられる一種独特のすがすがしさを生んでいた事実である。 【朝日新聞/97年5月20日】彼女のピアノは明快にしてこまやかであり、知的な集中と表現上の踏み込みも備わり、実感的にいうとさわやかな涼味がある。…ドビュッシ』「映働第1集では音のきらめきとゆらめき、楽想の浮遊性と夢幻性が、かそけき弱音から轟然たる強音にわたって展開され、ここでもドビュッシーの凝った音の扱いが明快に伝わって来たのは得難い。 【音楽の友/97年7月】激しい情熱を内に留めた彼女の演奏のなかで、特に第3番(シューベルト:且嗅曲作品90)は、音色の輝きや、起伏に富む流れなどにより、印象に残る出来栄えであった。 【ムジカノーヴァ/94年12月】ショパンについては、まず二曲の夜想曲で、叙情美豊かなロマンティックな歌が聴かれた。シューマンでも注目された音色美が、ここでは一層きわ立っており、さらに鮮やかさを増すと共に、多彩な変化も見せている。 【レコード芸術−シューペルト:即興曲作品90、作品142】ピアニッシモからフォルテヘの強弱のニュアンスが微妙に生かされており、リズム、テンポも命あるもののように息づいておりながら、少しも煩雑ではない。粒ぞろいのパッセージを生むことができる技巧の確かさも、前提として挙げねばなるまい。これほど心こまやかに、シューベルトの拝情のひだにまで分け入った演奏は、久しぶりに聴いたという思いがする。 【レコード芸術−楽興の時、子供の領分】シューマンの《子供の情景》にしろ、シューベルトの《楽興の時》にしろまたドビュッシーの《子供の領分》にしろ、この演奏にはある種の至福感が宿っているといって過言ではない。このことは今日の演奏様式を考えるとき、実に貴重なことだ。 【レコード芸術−ショパン:夜想曲全集】ポブウォツカのそれはけっしてアルゲリッチのそれのように瞬間燃焼的な激しいものではない。本質的に行情的で穏やかなものなのだ,しかし、演奏の一瞬一瞬に、いわばそこに在るものの真実に限りなく近づいている、という点では共通している。…何物でも、見慣れたものを新鮮に見る能力と感性を持つ人を「詩人」と呼ぶならば、ポブウォツカはその真の意味でr詩人」と呼ばれるにふさわしい。 【レコード芸術−J. S. バッハ・リサイタル】聴き終えての感想は、『この人はやはり本物の音楽家だ」の一語に尽きる。…アルゲリッチとはまた別な流儀で「モダン・ピアノによるバッハのかけがえのない魅力」を実証できる女性奏者がここに一人、登揚した。 |