伊神妙子 ソプラノ・リサイタル

現代日本歌曲を歌う Vol.II

チラシ表

2011年 9月25日(日)
開演 18:00(開場 17:30)
於:電気文化会館ザ・コンサートホール

別宮貞雄:
加藤由美子:
髙田三郎:
髙田三郎:
歌曲集「淡彩抄」 全10曲
歌曲集「歳をとるほど大胆になるわ」 全6曲
「啄木短歌集」 全8曲
組曲「残照」 全5曲
【共演】池原陽子 (ピアノ)
【全自由席】 3,000円
【後援】リラの会
【マネージメント・お問い合せ】ルンデ 052-861-0162

コンサートに寄せて <私が歌うことの意味>
人生のターニングポイントと言われている50歳の声を聞いた時、あるコンサートをきっかけに、私は、当時耳にしたことも無かった「音楽療法」という未知の世界に飛び込んでしまいました。その時から18年が経とうとしています。
重度の心身障碍児・者、認知症の高齢者、そして死の告知をうけた終末期のガン患者さんの方々と、音楽を通しての関わりのなかから私が教えられたことは「生命の重さ」と、それを「生き抜き、生き切る」ということであるように思えます。
「生と死」は常に隣合わせにあり、「死」は人間にとって、恐怖であり、根源的な究極の「痛み」であり、人生最後で最大の試練です。
私はこの12年間、ホスピスの音楽療法士として、「死」に直面し、限られた命を、その試練に耐え「生き切って」旅立って逝かれた多くの方々の傍らで音楽で寄り添い、心を共にさせていただきました。こうして関わりあった沢山の患者さんの「記憶」を心の糧に歌うことが、私にとっては、今も、これからも、意味のあることのように思えます。
「記憶は死に対する慰めであり、なにものにも奪われるものではない。
   生命をつなぐのは人間の記憶である。」
と KAZUO ・ISIGURO が、彼の著書で述べていますが、私が歌うことの意味はこんなところにあろうかと思っています。

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